井上眼科病院における遮光眼鏡の選定に影響を及ぼす因子
目的:井上眼科病院における遮光眼鏡の処方内容と臨床的要因を検討した。 対象:2000年10月から2008年12月までに、羞明を訴え、自覚的な見え方の改善を期待して「目の相談室」を訪れ、ロービジョンエイドの選定を行い、遮光眼鏡の処方に至った464例。 方法:診療録と「目の相談室」個人記録より、疾患及び視力ごとに、処方された遮光眼鏡の特性(色、視感透過率)を後ろ向きに検討した。 結果:処方に至った疾患は網膜色素変性症213例、次に緑内障69例、その他48例、視神経疾患42例の順に多かった。色グループでは全疾患において、ブラウン系が多く選ばれ、網膜色素変性症では透過率の低い色も処方された。 視力群別...
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Published in | 日本視能訓練士協会誌 Vol. 39; pp. 217 - 223 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本視能訓練士協会
2010
日本視能訓練士協会 |
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Summary: | 目的:井上眼科病院における遮光眼鏡の処方内容と臨床的要因を検討した。 対象:2000年10月から2008年12月までに、羞明を訴え、自覚的な見え方の改善を期待して「目の相談室」を訪れ、ロービジョンエイドの選定を行い、遮光眼鏡の処方に至った464例。 方法:診療録と「目の相談室」個人記録より、疾患及び視力ごとに、処方された遮光眼鏡の特性(色、視感透過率)を後ろ向きに検討した。 結果:処方に至った疾患は網膜色素変性症213例、次に緑内障69例、その他48例、視神経疾患42例の順に多かった。色グループでは全疾患において、ブラウン系が多く選ばれ、網膜色素変性症では透過率の低い色も処方された。 視力群別では、視力良好群(≧0.4)は透過率の高く薄い色が多く処方され、視力不良群(<0.4)はイエロー系の処方が視力良好群に対し有意に多かった(p<0.01)。 結論:当院で行われた遮光眼鏡の処方の傾向が明らかになった。処方は、網膜色素変性症を筆頭に様々な疾患に及んでいたが、色や透過率について疾患による特異的な傾向はみられなかった。 |
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ISSN: | 0387-5172 1883-9215 |
DOI: | 10.4263/jorthoptic.039F122 |