「OCT up to date」後眼部OCT 網膜・脈絡膜

光干渉断層計(Optical coherence tomography;OCT)が本邦に導入されて18年になるが、この間に撮影画像の解像度は飛躍的に改良され、網膜はもとより脈絡膜の観察も可能となり、更にアタッチメントを用いることで前眼部の撮影も可能となった。眼底疾患の臨床においては、眼底検査やフルオレセイン蛍光眼底造影、インドシアニングリーン蛍光眼底造影などの蛍光眼底造影の結果に加えてOCTの断層写真が加わったことで病態のより詳細な解明が可能となり診断の質は向上し、さらに治療の効果を診る上でも大きく貢献するようになった。蛍光眼底造影に比べてOCTは侵襲も小さく撮影も簡便であることから、今後も診...

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Published in日本視能訓練士協会誌 Vol. 44; pp. 3 - 12
Main Author 永井, 由巳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本視能訓練士協会 2015
日本視能訓練士協会
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ISSN0387-5172
1883-9215
DOI10.4263/jorthoptic.044S001

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Summary:光干渉断層計(Optical coherence tomography;OCT)が本邦に導入されて18年になるが、この間に撮影画像の解像度は飛躍的に改良され、網膜はもとより脈絡膜の観察も可能となり、更にアタッチメントを用いることで前眼部の撮影も可能となった。眼底疾患の臨床においては、眼底検査やフルオレセイン蛍光眼底造影、インドシアニングリーン蛍光眼底造影などの蛍光眼底造影の結果に加えてOCTの断層写真が加わったことで病態のより詳細な解明が可能となり診断の質は向上し、さらに治療の効果を診る上でも大きく貢献するようになった。蛍光眼底造影に比べてOCTは侵襲も小さく撮影も簡便であることから、今後も診療における重要性は高まると考えられ、それだけに基本的なOCTの読み方や撮影におけるコツなども習得しておく必要がある。
ISSN:0387-5172
1883-9215
DOI:10.4263/jorthoptic.044S001