成長期腰椎分離症におけるBone imaging MRIの診断率

はじめに:成長期の腰椎分離症においてCTは分離の形態を把握し治療方針を決定するのに必要である.しかし,放射線被曝の観点からCTの施行はなるべく避ける方が望ましい.Bone imaging MRIは最近注目されている撮像方法であり,CTに近い画像を描出することができる.今回,腰椎分離症のBone imaging MRIとCT画像を対比させて,Bone imaging MRIの診断率を検討した.対象と方法:2022年6月~2023年9月に当院を初診で受診した成長期の腰椎分離症患者97名のうちBone imaging MRIとCTを同時に検査した85名,180ヶ所を対象とした.MRIはCanon製1...

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Published inJournal of Spine Research Vol. 15; no. 6; pp. 929 - 934
Main Authors 松本, 凱人, 中村, 俊文, 諸澄, 孝宜, 大鳥, 精司, 寺門, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会 20.06.2024
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ISSN1884-7137
2435-1563
DOI10.34371/jspineres.2024-0618

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Summary:はじめに:成長期の腰椎分離症においてCTは分離の形態を把握し治療方針を決定するのに必要である.しかし,放射線被曝の観点からCTの施行はなるべく避ける方が望ましい.Bone imaging MRIは最近注目されている撮像方法であり,CTに近い画像を描出することができる.今回,腰椎分離症のBone imaging MRIとCT画像を対比させて,Bone imaging MRIの診断率を検討した.対象と方法:2022年6月~2023年9月に当院を初診で受診した成長期の腰椎分離症患者97名のうちBone imaging MRIとCTを同時に検査した85名,180ヶ所を対象とした.MRIはCanon製1.5-Tを使用し,シークエンス名は3DFE,M-Echo法にて行った.CT画像を真の所見としてBone imaging MRIの感度,特異度,陽性的中率,陰性的中率を算出した.結果:Bone imaging MRIの感度は74/117=63.2%,特異度は61/63=96.8%,陽性的中率74/76=93.5%,陰性的中率は61/104=58.7%であった.結語:1.5-TのMRIのBone imaging MRIは感度は低いが陽性的中率が高い検査であり,Bone imaging MRIとMRI-STIR画像を組み合わせることによって,CTを省略できる場合があることが示された.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2024-0618