Stroke teamによる医学部卒前教育としてのNIHSSとt-PA教育─脳卒中講習会の実施が医学生に与えたもの

医学部卒業前教育としてt-PA教育とNIHSS講習会を新5年生時と初期臨床研修のマッチング直前の6年生時に行い,アンケート調査を実施した.講習会では脳卒中の現場からStroke team(医師,看護師,言語聴覚療法士)がインストラクターとして参加した.内容はスライドと脳卒中センターの看護師,患者とその家族から医学生に対するビデオメッセージとNIHSSの実技であった.講習会の結果,「脳卒中に関心がある」学生は55%から最終的に87%へ増加し,「脳卒中に興味がない」学生と「脳卒中にかかわりたくない」と感じる学生がそれぞれ40%から11%,5%から1%へと減少した.医学生の多くは脳卒中の講義の必要性...

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Published in脳卒中 Vol. 32; no. 6; pp. 689 - 693
Main Authors 齊藤, 正樹, 米増, 保之, 山本, 和利, 崎間, 邦洋, 寳金, 清博, 姉川, 敬裕, 下濱, 俊, 岡田, 靖, 高橋, 明, 矢坂, 正弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2010
日本脳卒中学会
Subjects
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.32.689

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Summary:医学部卒業前教育としてt-PA教育とNIHSS講習会を新5年生時と初期臨床研修のマッチング直前の6年生時に行い,アンケート調査を実施した.講習会では脳卒中の現場からStroke team(医師,看護師,言語聴覚療法士)がインストラクターとして参加した.内容はスライドと脳卒中センターの看護師,患者とその家族から医学生に対するビデオメッセージとNIHSSの実技であった.講習会の結果,「脳卒中に関心がある」学生は55%から最終的に87%へ増加し,「脳卒中に興味がない」学生と「脳卒中にかかわりたくない」と感じる学生がそれぞれ40%から11%,5%から1%へと減少した.医学生の多くは脳卒中の講義の必要性を指摘しており,教材に現場のリアリティーを求め,講師に豊富な知識と経験,熱意などのプロフェッショナリズム,医師とは異なった視点からの助言を求めていた.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.32.689