小児大腿骨骨幹部骨折に対するTrochanteric nailの使用経験

小児の大腿骨骨幹部骨折3骨折に対し,大転子をnailの刺入点とするTrochanteric nailを用いて治療した.症例は13歳の男児2骨折と14歳の女児1骨折である.骨折型は3骨折とも中1/3の横骨折(AO,A3)であった.3骨折とも良好に骨癒合し術後6ヵ月,1年で抜釘を行った.nailの刺入点を大転子にすることで大腿骨頭への栄養血管を損傷する危険性を回避することができ,髄内釘手術の重篤な合併症である大腿骨頭壊死の発生を防止することができる.一方,大転子からnailを打ち込む場合,nailを打ち込む時の抵抗がかなり強い.nailの挿入には細心の注意を要する....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in整形外科と災害外科 Vol. 57; no. 2; pp. 252 - 255
Main Authors 木村, 一雄, 尾上, 英俊, 山口, 史彦, 櫻井, 真, 中村, 厚彦, 松永, 和剛, 濱田, 賢治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2008
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.57.252

Cover

More Information
Summary:小児の大腿骨骨幹部骨折3骨折に対し,大転子をnailの刺入点とするTrochanteric nailを用いて治療した.症例は13歳の男児2骨折と14歳の女児1骨折である.骨折型は3骨折とも中1/3の横骨折(AO,A3)であった.3骨折とも良好に骨癒合し術後6ヵ月,1年で抜釘を行った.nailの刺入点を大転子にすることで大腿骨頭への栄養血管を損傷する危険性を回避することができ,髄内釘手術の重篤な合併症である大腿骨頭壊死の発生を防止することができる.一方,大転子からnailを打ち込む場合,nailを打ち込む時の抵抗がかなり強い.nailの挿入には細心の注意を要する.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.57.252