スガマデクス投与後の再手術時にロクロニウム筋弛緩に抵抗性を示した1症例─加速度マイオグラムを用いた評価

スガマデクス(SGX)投与後の再手術時にロクロニウム(ROC)筋弛緩を加速度マイオグラムで評価した.症例は46歳の女性で,ROCを用いた全身麻酔下に腹式単純子宮全摘出術が施行された.手術終了時,ポストテタニックカウントが3であったため,SGX 4mg/kgを投与し,60秒後に四連反応(TOF)比が0.9に回復した.術後約2時間経過して出血のため再手術となった際,ROC 0.6mg/kgを投与したが,5分後にTOF比は0.5,10分後でも0.25にとどまったため,ROC 0.2mg/kgを追加投与しTOFカウントが2となった.SGX投与後の短時間内に再度ROC筋弛緩を得なければならない場合には筋...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 31; no. 5; pp. 780 - 783
Main Authors 小川, 節郎, 北島, 治, 野田, 吉和, 水澤, 教子, 鈴木, 孝浩, 前田, 岳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2011
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.31.780

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Summary:スガマデクス(SGX)投与後の再手術時にロクロニウム(ROC)筋弛緩を加速度マイオグラムで評価した.症例は46歳の女性で,ROCを用いた全身麻酔下に腹式単純子宮全摘出術が施行された.手術終了時,ポストテタニックカウントが3であったため,SGX 4mg/kgを投与し,60秒後に四連反応(TOF)比が0.9に回復した.術後約2時間経過して出血のため再手術となった際,ROC 0.6mg/kgを投与したが,5分後にTOF比は0.5,10分後でも0.25にとどまったため,ROC 0.2mg/kgを追加投与しTOFカウントが2となった.SGX投与後の短時間内に再度ROC筋弛緩を得なければならない場合には筋弛緩モニターにより効果の評価を必要とする.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.31.780