野球投手におけるマウンドと平地からの投球のバイオメカニクス的比較:投球速度および投球動作中の下肢および体幹の動作に着目して

「I. 緒言」野球では, 投手が果たす役割は大きく, 投手の能力として, どれだけ速い球を投げることができるかは, 勝敗を左右するうえで重要な要素の1つとなる(稲尾・吉村, 2001; 功力, 1991). また投手は他のポジションとは異なり, 平坦よりも高い位置にあるピッチャーマウンド(以下「マウンド」と略す)から投球を行う. 公認野球規則2.01(日本プロフェッショナル野球組織・全日本野球協会, 2016, pp. 2)によると, マウンドは, 「内野の中央付近に投手板をホームプレートより, 10 inch(25.4 cm)高い場所に設け, 投手板の前方6 inch(15.2 cm)の地点...

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Published in体育学研究 Vol. 61; no. 2; pp. 517 - 535
Main Authors 蔭山, 雅洋, 鈴木, 智晴, 藤井, 雅文, 中本, 浩揮, 和田, 智仁, 前田, 明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 2016
日本体育学会
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Summary:「I. 緒言」野球では, 投手が果たす役割は大きく, 投手の能力として, どれだけ速い球を投げることができるかは, 勝敗を左右するうえで重要な要素の1つとなる(稲尾・吉村, 2001; 功力, 1991). また投手は他のポジションとは異なり, 平坦よりも高い位置にあるピッチャーマウンド(以下「マウンド」と略す)から投球を行う. 公認野球規則2.01(日本プロフェッショナル野球組織・全日本野球協会, 2016, pp. 2)によると, マウンドは, 「内野の中央付近に投手板をホームプレートより, 10 inch(25.4 cm)高い場所に設け, 投手板の前方6 inch(15.2 cm)の地点から, 本塁に向かって6 feet(182.9 cm)の地点まで, 1 feet(30.5 cm)につき1 inch(2.5 cm)の傾斜をつけ, その傾斜は各球場とも同一でなければならない. 」とされている.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.15093