女子やり投げ競技者における成功試技と失敗試技とが生じる動作要因の検討

「I 緒言」陸上競技のやり投げは, 競技会で3-6投の投てきを行い, その飛距離を競う競技である. また, やり投げの特徴としては, やりが他の投てき種目(砲丸投げ・円盤投げ・ハンマー投げ)や球技に用いられる投てき物と著しく異なる細長い形状をしていることや, 投げ動作に先行して20-30mの助走を行うこと(池上・橋本, 1988)などが挙げられている. やり投げの先行研究では, リリース時におけるやりのリリース速度, リリース高, リリース角, やりの姿勢角および迎え角など, リリースパラメータに関する研究が多い(Bartlett et al., 1996;前田, 1996). リリースパラメ...

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Published in体育学研究 Vol. 65; pp. 143 - 152
Main Authors 瀧川, 寛子, 堀内, 元, 田内, 健二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 2020
日本体育学会
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Summary:「I 緒言」陸上競技のやり投げは, 競技会で3-6投の投てきを行い, その飛距離を競う競技である. また, やり投げの特徴としては, やりが他の投てき種目(砲丸投げ・円盤投げ・ハンマー投げ)や球技に用いられる投てき物と著しく異なる細長い形状をしていることや, 投げ動作に先行して20-30mの助走を行うこと(池上・橋本, 1988)などが挙げられている. やり投げの先行研究では, リリース時におけるやりのリリース速度, リリース高, リリース角, やりの姿勢角および迎え角など, リリースパラメータに関する研究が多い(Bartlett et al., 1996;前田, 1996). リリースパラメータの中でもリリース速度は, やり投げの投てき記録を決定する最も重要な要因であることが報告されている(Komi and Mero, 1985;Murakami et al., 2006;田内ほか, 2010).
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.19094