Sense of Coherence (SOC) の高い大学生運動部員のスポーツ活動に伴う困難への対処:SOC の低い運動部員との比較に注目して
「I 緒言」1. 運動部活動の持つ効果 学校生活における運動部活動は, 「スポーツに興味と関心を持つ生徒が, より高い水準の技能や記録に挑戦する中で, スポーツの楽しさや喜びを味わい, 豊かな学校生活を経験する活動である」と位置付けられている(文部科学省, 2009). 少子化の影響などで運動部活動に参加する生徒の数は減少傾向にあるが, 平成21年度の調査では中学生の64.9%, 高校生の40.7%が運動部活動に参加しており, 運動部活動は多くの生徒が参加する学校活動の1つといえる(和ほか, 2011). このような運動部活動への参加は, 学校場面において多くの効果をもたらすことが報告されてい...
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Published in | 体育学研究 Vol. 58; no. 1; pp. 19 - 33 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
2013
日本体育学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.12017 |
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Summary: | 「I 緒言」1. 運動部活動の持つ効果 学校生活における運動部活動は, 「スポーツに興味と関心を持つ生徒が, より高い水準の技能や記録に挑戦する中で, スポーツの楽しさや喜びを味わい, 豊かな学校生活を経験する活動である」と位置付けられている(文部科学省, 2009). 少子化の影響などで運動部活動に参加する生徒の数は減少傾向にあるが, 平成21年度の調査では中学生の64.9%, 高校生の40.7%が運動部活動に参加しており, 運動部活動は多くの生徒が参加する学校活動の1つといえる(和ほか, 2011). このような運動部活動への参加は, 学校場面において多くの効果をもたらすことが報告されている. 岡田(2009)は, 運動部に積極的に参加する生徒は友人との関係や, クラスへの意識, 心理的適応といった学校生活の様々な側面において良好な状態にあることを報告している. また竹村ほか(2007)は, 運動部活動への参加群は非参加群に比べて課題志向性および協同性が高いこと, そして無気力感の因子の1つである自己不明瞭感が低く, 授業満足度も高いことを報告している. |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.12017 |