陸上競技跳躍競技者のリバウンドジャンプにおける下肢筋力・パワー発揮特性の縦断変化

「I 緒言」 陸上競技の跳躍種目は, その主要局面である踏切において0.2秒以下という極めて短時間に非常に大きな地面反力を獲得する(Luhtanen and Komi, 1979; Remey and Williams, 1985, p.235). この時, 下肢の筋腱複合体では強制的に伸張されながらエキセントリックな筋収縮によって運動エネルギーを受け止め, その後コンセントリックな筋収縮が行われる典型的なStretch-Shortening Cycle movement(以下「SSC運動」と略す)(Komi, 2003, p.184)が遂行されている. このような, 下肢のSSC運動の遂行能...

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Published in体育学研究 Vol. 65; pp. 225 - 236
Main Authors 図子, あまね, 苅山, 靖, 吉田, 拓矢, 木越, 清信, 尾縣, 貢
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 2020
日本体育学会
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Summary:「I 緒言」 陸上競技の跳躍種目は, その主要局面である踏切において0.2秒以下という極めて短時間に非常に大きな地面反力を獲得する(Luhtanen and Komi, 1979; Remey and Williams, 1985, p.235). この時, 下肢の筋腱複合体では強制的に伸張されながらエキセントリックな筋収縮によって運動エネルギーを受け止め, その後コンセントリックな筋収縮が行われる典型的なStretch-Shortening Cycle movement(以下「SSC運動」と略す)(Komi, 2003, p.184)が遂行されている. このような, 下肢のSSC運動の遂行能力を評価診断する方法として, 台を用いるリバウンドドロップジャンプテスト(Bobbert, 1990;Walsh et al., 2004;図子ほか, 1993)やその場での連続跳躍運動であるリバウンドジャンプテスト(有賀ほか, 2012;遠藤ほか, 2007;藤林ほか, 2013;岩竹ほか, 2002;苅山・図子, 2015;大宮ほか, 2008;竹内ほか, 2012;図子ほか, 2017)がある.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.19026