球技選手の方向変換能力向上のためのジグザグ走の検討

「I. 緒言」球技におけるランニングトレーニングは, 陸上競技のような速度を高めるトレーニングばかりでなく, 方向変換走, 急激な静止から前後左右方向への移動やランニングスピードの変化等のトレーニングが必要とされる. 特に方向変換走のトレーニングは, 敵選手をかわすなどのランニングスキルを向上させるために行われるものである. 例えば, Baker and Newton(2008)の報告によると, ラグビーは敵選手との接触が許されるため, 敵選手を「かわす」というスキルが特に必要であることから様々な方向へのステップが求められるという. バスケットボールやハンドボールは, ラグビーと異なりボールを...

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Published in体育学研究 Vol. 57; no. 1; pp. 225 - 235
Main Authors 伊坂, 忠夫, 岡本, 直輝, 藤田, 聡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 2012
日本体育学会
Subjects
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.11048

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Summary:「I. 緒言」球技におけるランニングトレーニングは, 陸上競技のような速度を高めるトレーニングばかりでなく, 方向変換走, 急激な静止から前後左右方向への移動やランニングスピードの変化等のトレーニングが必要とされる. 特に方向変換走のトレーニングは, 敵選手をかわすなどのランニングスキルを向上させるために行われるものである. 例えば, Baker and Newton(2008)の報告によると, ラグビーは敵選手との接触が許されるため, 敵選手を「かわす」というスキルが特に必要であることから様々な方向へのステップが求められるという. バスケットボールやハンドボールは, ラグビーと異なりボールを手で操るドリブルをしながら敵選手をかわすという能力を必要とする(Jerry et al., 1999;栗本ほか, 1981; Mirkov et al., 2008;田中ほか, 1999). サッカーは脚でボールをドリブルしながら敵選手をかわす能力が求められ, ランニングトレーニングにおいて, ランニング中のストライド, ピッチやリズムを変化させる様々なトレーニング方法を発達段階に合わせたプログラムに組み込むなどの工夫が行われている(ビザンツ・フィースほか, 2002; Jullien et al., 2008).
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.11048