平泳ぎ泳パフォーマンスと圧力分布から推定した足部流体力との関係
「1. 緒言」競泳競技における近代4泳法の中で平泳ぎは技術的難度が高いゆえ, 技術で優れる日本人競泳選手が得意とする競技種目であるが, その中でもキック動作は最も重要とされ, 多くの水泳指導書に動作の要点が記述されている(宮下ほか, 1973;杉原ほか, 1982;Maglischo, 1993). 平泳ぎは, 他の泳法と異なり上肢動作よりも下肢動作によって得られる推進力の貢献度が高く(Ungerechts, 1992), 泳者の身体が最も大きく加速する局面は, キック動作によって水を蹴り出す局面であることが報告されている(Maglischo et al., 1987; Persyn et a...
Saved in:
Published in | 体育学研究 Vol. 57; no. 2; pp. 515 - 525 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
2012
日本体育学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.12003 |
Cover
Summary: | 「1. 緒言」競泳競技における近代4泳法の中で平泳ぎは技術的難度が高いゆえ, 技術で優れる日本人競泳選手が得意とする競技種目であるが, その中でもキック動作は最も重要とされ, 多くの水泳指導書に動作の要点が記述されている(宮下ほか, 1973;杉原ほか, 1982;Maglischo, 1993). 平泳ぎは, 他の泳法と異なり上肢動作よりも下肢動作によって得られる推進力の貢献度が高く(Ungerechts, 1992), 泳者の身体が最も大きく加速する局面は, キック動作によって水を蹴り出す局面であることが報告されている(Maglischo et al., 1987; Persyn et al., 1992; Cappaet et al., 1996). そのため, キック動作の改善は, 平泳ぎのパフォーマンス向上にとって最重要課題であると言えるが, これまでキック動作改善の指針となる客観的データは乏しく, 僅かに平泳ぎトップスイマーを対象としたKinematic分析による定性的な報告がされているに過ぎない(Cappaert et al., 1996; Thompson et al., 2004, Fritzdorf et al., 2009). |
---|---|
ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.12003 |