類骨骨腫の治療経験
「はじめに」1994年の全国骨腫瘍患者登録一覧表によると, 類骨骨腫は全骨腫瘍中2.6%であり, 発症年齢は10, 20歳代で70%以上を占め, 主に下肢長管骨に好発すると言われている. 今回, 当科および関連施設において経験した類骨骨腫の診断, 治療について検討した. 「症例」症例は1981年以降に手術治療を行った14例である. 年齢は8~32歳, 平均17歳であり, 性別は男女7例ずつであった. これら14例の発生部位, 症状などの臨床的事項, 画像診断および治療成績について検討した. 「結果」発症年齢の詳細は, 10歳代が9例と最も多く, 10歳と20歳で約9割を占めていた. 発生部位は...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 51; no. 4; pp. 865 - 868 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2002
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.51.865 |
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Summary: | 「はじめに」1994年の全国骨腫瘍患者登録一覧表によると, 類骨骨腫は全骨腫瘍中2.6%であり, 発症年齢は10, 20歳代で70%以上を占め, 主に下肢長管骨に好発すると言われている. 今回, 当科および関連施設において経験した類骨骨腫の診断, 治療について検討した. 「症例」症例は1981年以降に手術治療を行った14例である. 年齢は8~32歳, 平均17歳であり, 性別は男女7例ずつであった. これら14例の発生部位, 症状などの臨床的事項, 画像診断および治療成績について検討した. 「結果」発症年齢の詳細は, 10歳代が9例と最も多く, 10歳と20歳で約9割を占めていた. 発生部位は, 大腿, 脛骨が各4例ずつと多く, その他中足骨が2例, 脊椎, 上腕骨, 踵骨, 足趾骨が各1例ずつであった. 診断根拠となる特徴的な夜間痛, および画像上のnidusの出現頻度についてみると, 明らかな夜間痛は10例に認められ, 4例は軽微であった. nidusが単純X線あるいは断層撮影, CT, MRIで確認された症例は11例で, 3例は画像上確認困難であった. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.51.865 |