頭頸部癌術後に陰圧閉鎖療法を行った6例の治療経験

陰圧閉鎖療法 (Negative pressure wound therapy: 以下 NPWT) は創傷表面を密閉し湿潤環境を保った状態で内部を持続吸引し創傷治癒を促進させる治療法である. 2014年10月~2017年11月までの約3年間で頭頸部癌術後に NPWT を6例に対し施行した. 年齢は39~75歳で平均年齢は63.0歳, 中央値は66.0歳であった. 男女比は4:2で原疾患は舌癌が4例, 下顎歯肉癌と原発不明癌がそれぞれ1例ずつであった. 頭頸部はその解剖学的な複雑さ故に NPWT を装着する際に工夫が必要であるが6例全例で良好な創傷治癒が得られた. 当センターで施行した6例を提示...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 122; no. 3; pp. 216 - 224
Main Authors 平野, 康次郎, 嶋根, 俊和, 水吉, 朋美, 北嶋, 達也, 洲崎, 勲夫, 小林, 一女, 櫛橋, 幸民, 池田, 賢一郎, 江川, 峻哉, 安藤, いづみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.03.2019
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.122.216

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Summary:陰圧閉鎖療法 (Negative pressure wound therapy: 以下 NPWT) は創傷表面を密閉し湿潤環境を保った状態で内部を持続吸引し創傷治癒を促進させる治療法である. 2014年10月~2017年11月までの約3年間で頭頸部癌術後に NPWT を6例に対し施行した. 年齢は39~75歳で平均年齢は63.0歳, 中央値は66.0歳であった. 男女比は4:2で原疾患は舌癌が4例, 下顎歯肉癌と原発不明癌がそれぞれ1例ずつであった. 頭頸部はその解剖学的な複雑さ故に NPWT を装着する際に工夫が必要であるが6例全例で良好な創傷治癒が得られた. 当センターで施行した6例を提示し文献的考察を加え報告する.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.122.216