当院における大腿骨転子部骨折手術例の治療成績

「はじめに」大腿骨転子部骨折治療の目標は, 受傷前合併症の増悪や新たな合併症発生を防止し, 速やかに運動機能を回復することにある. 今回当院における大腿骨転子部骨折手術例の治療成績と周術期合併症を調べ, 問題点を検討したので報告する. 対象 平成7年4月から平成13年12月までの間に軽微な外傷により受傷し, 当院で手術を行った65歳以上の大腿骨転子部骨折167例を対象とした. 多発骨折例, 腫瘍転移例は除外した. 受傷時年齢は平均83歳(65-96歳)であり, 性別は男30例, 女137例, 受傷側は右股87例, 左股80例であった. 内固定法はγネイル117例, CHS36例, PFN12例...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 52; no. 2; pp. 252 - 254
Main Authors 山形, 泰司, 谷田, 玲, 高田, 尚文, 古瀬, 清夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2003
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Summary:「はじめに」大腿骨転子部骨折治療の目標は, 受傷前合併症の増悪や新たな合併症発生を防止し, 速やかに運動機能を回復することにある. 今回当院における大腿骨転子部骨折手術例の治療成績と周術期合併症を調べ, 問題点を検討したので報告する. 対象 平成7年4月から平成13年12月までの間に軽微な外傷により受傷し, 当院で手術を行った65歳以上の大腿骨転子部骨折167例を対象とした. 多発骨折例, 腫瘍転移例は除外した. 受傷時年齢は平均83歳(65-96歳)であり, 性別は男30例, 女137例, 受傷側は右股87例, 左股80例であった. 内固定法はγネイル117例, CHS36例, PFN12例, CCHS1例, エンダー釘1例であった. 方法 受傷から手術までの期間, 受傷機転, 手術時間, 術中出血量, 輸血量, 術前後の合併症, 在院日数, 退院先, 歩行能の変化, 成績不良例について調査した, 結果 受傷から手術までは平均8.1日で, 受傷から入院までは平均1.2日, 入院から手術までは平均6.9日だった. 受傷機転は立った高さからの転倒67%, 階段, 段差の踏み外し9%, 転落, 交通事故14%, 寝ていて, 体を捻って0%, 記憶無し, 不明10%だった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.52.252