医原性リンパ増殖性疾患の4症例

医原性リンパ増殖性疾患 (以下 OIIA-LPD) を発症した4例について検討した.  2例は局所所見のみで診断に至った OIIA-LPD で1例はメトトレキサート (以下 MTX), 1例はタクロリムスで, 2例とも投与中止で寛解した. 残りの2例は, 他科より頸部リンパ節腫脹でコンサルテーションされた症例で, 1例は投与中止で寛解したが, もう1例は MTX 中止後, タクロリムス使用により再燃, 不幸な転帰をたどった.  MTX, タクロリムスの内服歴があり, リンパ節腫脹や節外性病変がある場合, OIIA-LPD を疑い精査し, 速やかに血液内科, リウマチ内科, 病理診断医と連携しな...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 119; no. 5; pp. 741 - 749
Main Authors 明石, 愛美, 深澤, 雅彦, 赤澤, 吉弘, 肥塚, 泉, 春日井, 滋, 前田, 一郎, 齋藤, 善光, 阿久津, 征利, 井戸, 光次朗, 干川, 晶弘, 三上, 公志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.05.2016
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.119.741

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Summary:医原性リンパ増殖性疾患 (以下 OIIA-LPD) を発症した4例について検討した.  2例は局所所見のみで診断に至った OIIA-LPD で1例はメトトレキサート (以下 MTX), 1例はタクロリムスで, 2例とも投与中止で寛解した. 残りの2例は, 他科より頸部リンパ節腫脹でコンサルテーションされた症例で, 1例は投与中止で寛解したが, もう1例は MTX 中止後, タクロリムス使用により再燃, 不幸な転帰をたどった.  MTX, タクロリムスの内服歴があり, リンパ節腫脹や節外性病変がある場合, OIIA-LPD を疑い精査し, 速やかに血液内科, リウマチ内科, 病理診断医と連携しながら診断, 治療, 経過観察することが重要である.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.119.741