ハンマー投における高重量ハンマーによる投てきのキネマティクス的特性:レジスティッドトレーニングとしての利用法の検討
「I. 緒言」 陸上競技のハンマー投で使用するハンマーは一般男子の場合, 全長1.175-1.215m, 重量7.26kg(16lb)である. ハンマーの飛距離を決定する最も重要な要因はリリース時におけるハンマーヘッドの初速度であることが示されている(坂東ほか, 2006;池上ほか, 1994;Isele and Nixdorf, 2010;室伏ほか, 1982). ハンマーヘッドの加速メカニズムに関して, 坂東ほか(2006)は回転の中心方向にハンマーヘッドを引くことによってハンマーヘッドが加速される可能性を示唆しており, 藤井ほか(2008)はハンマーヘッドとハンマーの瞬間中心を結ぶ線分よ...
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Published in | 体育学研究 Vol. 61; no. 1; pp. 75 - 89 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
2016
日本体育学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.15056 |
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Summary: | 「I. 緒言」 陸上競技のハンマー投で使用するハンマーは一般男子の場合, 全長1.175-1.215m, 重量7.26kg(16lb)である. ハンマーの飛距離を決定する最も重要な要因はリリース時におけるハンマーヘッドの初速度であることが示されている(坂東ほか, 2006;池上ほか, 1994;Isele and Nixdorf, 2010;室伏ほか, 1982). ハンマーヘッドの加速メカニズムに関して, 坂東ほか(2006)は回転の中心方向にハンマーヘッドを引くことによってハンマーヘッドが加速される可能性を示唆しており, 藤井ほか(2008)はハンマーヘッドとハンマーの瞬間中心を結ぶ線分よりハンドルが先行した状態でワイヤーに張力を加えることによってハンマーヘッドの加速が引き起こされることを報告している. また, 藤井ほか(2010)はハンマーヘッドの加速技術に関して, ターン局面でのハンマーヘッド加速量を大きくするにはハンドルを先行させることが重要であり, 腕の水平外転運動と体幹の捻り戻し運動を同時に行うこと, および左肩から右肩に向かう方向寄り(身体右後方)に移動させるような力を発揮することによってハンドルを大きく先行させることができると報告している. |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.15056 |