腕立て伏せにより上腕三頭筋に限局して生じた横紋筋融解症の1例

腕立て伏せにより上腕三頭筋に限局して生じた横紋筋融解症の1例を報告する.症例は16歳男性で部活動で腕立て伏せをした翌日に両上腕の疼痛,腫脹,両肘関節の屈曲制限が出現した.血清CKは28000 IU/lと上昇していた.MRIで上腕三頭筋の内側頭にT1強調像で等信号,T2強調像で高信号を呈し,臨床所見などと合わせ,横紋筋融解症と診断した.安静,補液により症状及びCK値は徐々に改善し,12日目には正常化した.本症例は腕立て伏せが横紋筋融解症を来たした誘因と思われた.しかし腕立て伏せの回数は部活動での通常通りのものであった.通常行っている運動でも横紋筋融解症を来す可能性があり注意が必要であると思われた...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 58; no. 1; pp. 116 - 118
Main Authors 畠山, 昌久, 西田, 茂喜, 石原, 善三郎, 西田, 智
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2009
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.58.116

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Summary:腕立て伏せにより上腕三頭筋に限局して生じた横紋筋融解症の1例を報告する.症例は16歳男性で部活動で腕立て伏せをした翌日に両上腕の疼痛,腫脹,両肘関節の屈曲制限が出現した.血清CKは28000 IU/lと上昇していた.MRIで上腕三頭筋の内側頭にT1強調像で等信号,T2強調像で高信号を呈し,臨床所見などと合わせ,横紋筋融解症と診断した.安静,補液により症状及びCK値は徐々に改善し,12日目には正常化した.本症例は腕立て伏せが横紋筋融解症を来たした誘因と思われた.しかし腕立て伏せの回数は部活動での通常通りのものであった.通常行っている運動でも横紋筋融解症を来す可能性があり注意が必要であると思われた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.58.116