MRIが診断に有効であった小児肘頭骨折の1例

小児の肘頭骨折は稀な骨折である.肘頭の骨化は8歳頃から起こり,それまでは肘頭の骨端軟骨は鉤状突起を含んでおり,鉤状突起を含んだ骨端軟骨の裂離を呈する骨折型が稀に報告されており,我々の経験した症例も同様であった.軟骨成分が多い小児の肘頭骨折の診断は難しく,我々の症例も単純レントゲンやCT検査では十分な評価を行うことができなかった.MRIでは軟骨成分の評価も行え骨折の状態を術前に把握する事が可能であった.小児の肘頭骨折に対するMRI検査は非侵襲的であり,術前評価として有用と考えられた....

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 58; no. 3; pp. 499 - 502
Main Authors 宮崎, 健洋, 戸羽, 直樹, 原, 夏樹, 村井, 哲平, 平沼, 泰成, 福田, 文雄, 肱岡, 昭彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2009
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Summary:小児の肘頭骨折は稀な骨折である.肘頭の骨化は8歳頃から起こり,それまでは肘頭の骨端軟骨は鉤状突起を含んでおり,鉤状突起を含んだ骨端軟骨の裂離を呈する骨折型が稀に報告されており,我々の経験した症例も同様であった.軟骨成分が多い小児の肘頭骨折の診断は難しく,我々の症例も単純レントゲンやCT検査では十分な評価を行うことができなかった.MRIでは軟骨成分の評価も行え骨折の状態を術前に把握する事が可能であった.小児の肘頭骨折に対するMRI検査は非侵襲的であり,術前評価として有用と考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.58.499