拘縮肩に対する鏡視下関節授動術の治療成績
「はじめに」肩関節周囲炎は明らかな誘因なく発症し肩関節の疼痛と可動域制限を生じるが, 多くの症例では症状は時間の経過とともに改善する. しかし夜間痛や可動域制限が改善しない症例もみられ, この様な難治性の症例, いわゆる拘縮肩に移行する症例も稀ではない. 拘縮肩に対する治療法は表1に示すところであり, その治療の目的は症状の改善をできるだけ早期に得ることである. 今回, 我々は拘縮肩に対して鏡視下手術を併用した関節授動術(以下鏡視下関節授動術)の治療成績について検討し, 良好な成績を得たので報告する. 対象と方法 症例は2000年1月から2003年10月まで, 拘縮肩にて鏡視下関節授動術を施行...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 54; no. 2; pp. 325 - 327 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2005
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Subjects | |
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Summary: | 「はじめに」肩関節周囲炎は明らかな誘因なく発症し肩関節の疼痛と可動域制限を生じるが, 多くの症例では症状は時間の経過とともに改善する. しかし夜間痛や可動域制限が改善しない症例もみられ, この様な難治性の症例, いわゆる拘縮肩に移行する症例も稀ではない. 拘縮肩に対する治療法は表1に示すところであり, その治療の目的は症状の改善をできるだけ早期に得ることである. 今回, 我々は拘縮肩に対して鏡視下手術を併用した関節授動術(以下鏡視下関節授動術)の治療成績について検討し, 良好な成績を得たので報告する. 対象と方法 症例は2000年1月から2003年10月まで, 拘縮肩にて鏡視下関節授動術を施行した17例17肩である. 骨折等の原因のある二次性拘縮肩は除外した. 男性7例, 女性10例, 手術時年齢44歳から72歳, 平均58.4歳, 発症から手術までの平均罹病期間は8.2ケ月であった. 約3ケ月以上保存療法に抵抗するものを手術適応とした. 術後平均観察期間は4.3ケ月であった. 手術は側臥位, 全身麻酔下にて施行した. 関節鏡視の後, 滑膜炎が強い場合, 肩甲上腕関節 肩峰下滑液包とも滑膜切除術を十分に行った. 上腕二頭筋長頭腱を損傷しないよう注意しながら, rotator intervalの部分より関節包を上方から前方に切離した. 拘縮が最も強い症例でも切離が下関節上腕靱帯を越えたものはなかった. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.54.325 |