RA の臼底突出に対する Acetabular reinforcement ring with hook 使用例の成績

「はじめに」関節リウマチ(以下RA)において臼底突出を呈した股関節に対する人工股関節全置換術(以下THA)では強固な支持性を得ることが困難なため術後成績が不良となることも少なくない. 今回我々は臼底突出に対し骨移植術およびGanzの開発したAcetabular reinforcement ring with hook(以下ring)を使用したTHAを経験したので若干の文献的考察を加え報告する. 対象および方法 1998年1月からSotelo-GarzaとCharnleyらの分類7)でGradell以上の臼底突出を呈した関節リウマチ患者で初回手術にringを用いてTHAを施行し, 術後2年以上経...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 53; no. 1; pp. 111 - 115
Main Authors 桐谷, 力, 帖佐, 悦男, 坂本, 武郎, 渡邊, 信二, 黒沢, 治, 内田, 秀穂, 前田, 和徳, 黒木, 修司, 田島, 直也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2004
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Summary:「はじめに」関節リウマチ(以下RA)において臼底突出を呈した股関節に対する人工股関節全置換術(以下THA)では強固な支持性を得ることが困難なため術後成績が不良となることも少なくない. 今回我々は臼底突出に対し骨移植術およびGanzの開発したAcetabular reinforcement ring with hook(以下ring)を使用したTHAを経験したので若干の文献的考察を加え報告する. 対象および方法 1998年1月からSotelo-GarzaとCharnleyらの分類7)でGradell以上の臼底突出を呈した関節リウマチ患者で初回手術にringを用いてTHAを施行し, 術後2年以上経過した症例を対象とした. 性別は男性1例, 女性3例の計4例5関節で, 手術時平均年齢は47.2歳(28歳から62歳), 術後平均経過観察期間は3年8か月(2年から5年4か月)であった. 手術手技はmodified transgluteal approachで股関節を展開し, 移植骨は摘出した骨頭より採取したチップ状の海綿骨と移植骨が不足する場合に限りβ-TCPを加えimpacted bone graft法にて臼底に十分骨移植術を行う. ringのhookを臼蓋切痕部にかけcancellous screwにて固定を行う.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.53.111