腰神経根外側障害に対する片側還納式椎弓形成術
「はじめに」腰神経根外側障害に対する手術法は種々の術式が報告されているが, 一般的には外側開窓法, 還納式椎弓形成術, 固定術を併用した椎間関節切除術等が適応されることが多い. 1997年以降我々は症例を選んで還納式椎弓形成術を施行している. 還納式椎弓形成術は1952年近藤ら3)が報告した術式であり, 我々は片側の本術式の骨切りをsurgical threadwire saw(以下T-saw)を用いて, 還納椎弓の関節突起間部の固定にはmini cannulated screwを用いて応用している. 今回我々は短期ではあるが還納式椎弓形成術の治療成績を明らかにし若干の考察を加えて報告する....
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 51; no. 3; pp. 532 - 535 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2002
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.51.532 |
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Summary: | 「はじめに」腰神経根外側障害に対する手術法は種々の術式が報告されているが, 一般的には外側開窓法, 還納式椎弓形成術, 固定術を併用した椎間関節切除術等が適応されることが多い. 1997年以降我々は症例を選んで還納式椎弓形成術を施行している. 還納式椎弓形成術は1952年近藤ら3)が報告した術式であり, 我々は片側の本術式の骨切りをsurgical threadwire saw(以下T-saw)を用いて, 還納椎弓の関節突起間部の固定にはmini cannulated screwを用いて応用している. 今回我々は短期ではあるが還納式椎弓形成術の治療成績を明らかにし若干の考察を加えて報告する. 対象および方法 対象は腰神経根外側障害と診断し片側の還納式椎弓形成術を施行した男性7例, 女性8例の計15例(16椎間)であった. 症例の内訳は腰椎椎間板ヘルニア9例, 腰部脊柱症6例で障害高位はL2;1例, L3;3例, L4;5例, L5;7例でありL5神経根が最も多かった. 手術時年齢は24~66歳で平均51歳, 術後経過観察期間は7ヶ月から4年で平均2年4ヶ月であった. これらの症例に対し臨床成績を日本整形外科学会腰痛治療判定基準(以下JOA score)を用いた術後成績, 改善率(平林法)で評価し, X線学的には還納した椎弓の骨癒合, 椎間関節の関節症変化, 椎間高の変化, 不安定性について検討した. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.51.532 |