上部胆管癌 -US,EUS

上部胆管癌はUSによる描出が容易であり,Doppler法の併用で門脈浸潤,右肝動脈浸潤の診断が可能である.一方,EUSによる深達度診断は下部胆管癌より困難である.経乳頭的に細径超音波プローブを胆管内に挿入するIDUSは,上部胆管癌の壁深達度,肝実質浸潤,門脈浸潤,右肝動脈浸潤の診断に有用であるが,リンパ節転移の診断には限界がある.水平方向進展診断はIDUSに最も期待されている領域の1つである.癌による壁肥厚の診断のためにはドレナージカテーテルの影響を受けないように,ドレナージ施行前の初回ERCP時にIDUSを施行する事が大切である....

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Published in胆道 Vol. 23; no. 2; pp. 229 - 234
Main Authors 玉田, 喜一, 大橋, 明, 冨山, 剛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本胆道学会 2009
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Summary:上部胆管癌はUSによる描出が容易であり,Doppler法の併用で門脈浸潤,右肝動脈浸潤の診断が可能である.一方,EUSによる深達度診断は下部胆管癌より困難である.経乳頭的に細径超音波プローブを胆管内に挿入するIDUSは,上部胆管癌の壁深達度,肝実質浸潤,門脈浸潤,右肝動脈浸潤の診断に有用であるが,リンパ節転移の診断には限界がある.水平方向進展診断はIDUSに最も期待されている領域の1つである.癌による壁肥厚の診断のためにはドレナージカテーテルの影響を受けないように,ドレナージ施行前の初回ERCP時にIDUSを施行する事が大切である.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.23.229