靴が姿勢制御に与える影響

姿勢制御能に与える靴の影響を,不安定板を使用して検討した.大学女子ハンドボール部員12名を対象にした.裸足,ハンドボール靴,通学靴の3条件下で,片脚起立および不不安定板外乱時の動的バランスを評価した.両膝と不安定板に加速度計を装着した.まず,次の2つの方法で姿勢制御能を評価した.片脚姿勢制御能の評価として,開眼にて小型不安定板に支持足で立ち,板の揺れに対して身体のバランスを10秒間保持させた.3回成功するまで実施した.下肢の動揺を加速度計で計測し,加速度最大振幅を身体動揺の指標とした.失敗数も記録した.次に,開眼にて大型不安定板に両足で立ち,後方からの10回の不意傾斜に対して,身体のバランスを...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 59; no. 2; pp. 238 - 241
Main Authors 岡, さゆり, 田代, 美由紀, 福本, 貴彦, 井原, 秀俊, 池田, 修, 高山, 正伸, 池永, 千寿子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2010
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.59.238

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Summary:姿勢制御能に与える靴の影響を,不安定板を使用して検討した.大学女子ハンドボール部員12名を対象にした.裸足,ハンドボール靴,通学靴の3条件下で,片脚起立および不不安定板外乱時の動的バランスを評価した.両膝と不安定板に加速度計を装着した.まず,次の2つの方法で姿勢制御能を評価した.片脚姿勢制御能の評価として,開眼にて小型不安定板に支持足で立ち,板の揺れに対して身体のバランスを10秒間保持させた.3回成功するまで実施した.下肢の動揺を加速度計で計測し,加速度最大振幅を身体動揺の指標とした.失敗数も記録した.次に,開眼にて大型不安定板に両足で立ち,後方からの10回の不意傾斜に対して,身体のバランスを保持するように指示した.加速度最大振幅をステップ力の強さの指標とした.加速度最大振幅においては,裸足と靴の間には有意な差はなかった.片脚姿勢制動の失敗数において,裸足は通学靴よりも優れていた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.59.238