ノイロメトリーと募穴圧痛

古来より経穴をその持つ特性から, 募穴, 兪穴, 兪穴, 絡穴, 五行穴, (井, 栄, 兪, 経, 合穴)等に分類している. 臨床的にはこの特性をしばしば確認する事があるが, 客観的に表現された文献は今まで見あたらない. 良導絡の代表測定点が, これら五行穴の中から原穴及び原穴に近い所とされているのは, 中谷がその良導絡の平均のパターンにもっともよく似たパターンをそこに見出したからである. しかし, これは皮膚通電抵抗から見たものであり, 直接原穴としての特性を意味するものでなく, また圧痛とは関係ない. また, 募穴や兪穴の特性と反応良導点との関連については未だ完全に追求されていない. 体...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本鍼灸良導絡医学会誌 Vol. 15; no. 2; pp. 6 - 9
Main Authors 〓野, 靖久, 田山, 文隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本良導絡自律神経学会 1986
日本良導絡神経学会
Online AccessGet full text
ISSN0286-1631
1884-9253
DOI10.17119/ryodoraku1971.15.2_6

Cover

More Information
Summary:古来より経穴をその持つ特性から, 募穴, 兪穴, 兪穴, 絡穴, 五行穴, (井, 栄, 兪, 経, 合穴)等に分類している. 臨床的にはこの特性をしばしば確認する事があるが, 客観的に表現された文献は今まで見あたらない. 良導絡の代表測定点が, これら五行穴の中から原穴及び原穴に近い所とされているのは, 中谷がその良導絡の平均のパターンにもっともよく似たパターンをそこに見出したからである. しかし, これは皮膚通電抵抗から見たものであり, 直接原穴としての特性を意味するものでなく, また圧痛とは関係ない. また, 募穴や兪穴の特性と反応良導点との関連については未だ完全に追求されていない. 体表の圧痛点は診断にとって重要な情報源であり, 特に募穴は良導絡や経絡と関連深い躯幹前面の圧痛点と考える時, 反応良導点と圧痛, ノイロメトリーと反応良導点及びノイロメトリーと募穴圧痛や兪穴圧痛との関連は興味ある問題点である. 今回, 我々は躯幹にある募穴, 兪穴の中から募穴を選び, その圧痛とノイロメトリーとの関連を追求する目的で, 募穴圧痛の閾値を圧痛計を用い客観的に測定し, 同時に良導絡の測定も行い, その良導絡チャートの興奮, 抑制との関連を検討したので報告する.
ISSN:0286-1631
1884-9253
DOI:10.17119/ryodoraku1971.15.2_6