掌蹠膿疱症に対するEQR療法についての1症例とその電気インピーダンスの変化
現用医療の大部分は西洋医学を基盤としている. これは驚異的な進歩をとげ人類に役立ってきた一方で, 様々な問題点をはらんでいる. 例えば, 最新の医療検査設備により検査して何も疾患が見つからず, 西洋医学的には問題がなくても, 依然として症状を訴えるケースはしばしば存在する. また, さまざまな薬害や弊害をもたらしているし, 多くのいわゆる難病に対しては良い対策がない. 西洋医学的手法の基本は人体を各器官の部分部分にわけ, さらにそれを細分化して分析的に解明しようとする点が特徴である. このことも勿論重要であるが, 東洋医学的手法, 即ち各部分よりも身体全体の調和的機能とか, 生きた身体全体の働...
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Published in | 日本鍼灸良導絡医学会誌 Vol. 27; no. 1; pp. 1 - 8 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本良導絡自律神経学会
01.01.1999
日本良導絡神経学会 |
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ISSN | 0286-1631 1884-9253 |
DOI | 10.17119/ryodoraku1971.27.1 |
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Summary: | 現用医療の大部分は西洋医学を基盤としている. これは驚異的な進歩をとげ人類に役立ってきた一方で, 様々な問題点をはらんでいる. 例えば, 最新の医療検査設備により検査して何も疾患が見つからず, 西洋医学的には問題がなくても, 依然として症状を訴えるケースはしばしば存在する. また, さまざまな薬害や弊害をもたらしているし, 多くのいわゆる難病に対しては良い対策がない. 西洋医学的手法の基本は人体を各器官の部分部分にわけ, さらにそれを細分化して分析的に解明しようとする点が特徴である. このことも勿論重要であるが, 東洋医学的手法, 即ち各部分よりも身体全体の調和的機能とか, 生きた身体全体の働きを円滑に保つための統合的システムの回復治療という思想を付加する必要があろう. 最近は東洋医学のこうした考えが見直され, 臨床にも応用されていることは周知のことである. 特に慢性病・老人病・健康維持・予防医学の面から東洋医学の科学的見直しがなされている. 東洋医学は生体の気血の流れの調整に重きを置く. 調整は電気鍼・鍼・灸・温灸・レーザ光線・遠赤外線・極超短波・等々を用いてなされているが, 最近は気功も用いられる. 最近になって, 中国から広まってきた気や呼吸を基本とする気功は健康法の一種として日本社会にも根をおろしつつある4, 22). そして気というものへの科学的関心も高まってきている. 気の正体が何であるかは未だ科学的に解明されるに至っていないとはいえ, 気が生体に及ぼす効果については科学的な測定がなされている. |
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ISSN: | 0286-1631 1884-9253 |
DOI: | 10.17119/ryodoraku1971.27.1 |