フィンスイミングのサーフィス種目におけるCritical Velocity 理論から考察したエネルギー供給特性
「I 緒言」フィンスイミングとは, 足ヒレをつけて水中や水面を進み, 速さを競う競技である. このうち, 水面を泳ぐサーフィス種目(以下「SF」とする)は, 50mから20kmまでの距離種目で構成され, プールで行われる場合は, 男女共に, 50m, 100m, 200m, 400m, 800mおよび1500mの距離種目で競われる. 世界トップレベルの選手における競技時間は, 50mで約15秒, 1500mで13分程度を要する. ところで, 運動時のエネルギー供給は有酸素性と無酸素性に分類でき, 運動時間によりこれらの供給割合が異なる. そして, 有酸素性または無酸素性エネルギー供給能力を評価...
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Published in | 体育学研究 Vol. 55; no. 2; pp. 471 - 480 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
2010
日本体育学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.08045 |
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Summary: | 「I 緒言」フィンスイミングとは, 足ヒレをつけて水中や水面を進み, 速さを競う競技である. このうち, 水面を泳ぐサーフィス種目(以下「SF」とする)は, 50mから20kmまでの距離種目で構成され, プールで行われる場合は, 男女共に, 50m, 100m, 200m, 400m, 800mおよび1500mの距離種目で競われる. 世界トップレベルの選手における競技時間は, 50mで約15秒, 1500mで13分程度を要する. ところで, 運動時のエネルギー供給は有酸素性と無酸素性に分類でき, 運動時間によりこれらの供給割合が異なる. そして, 有酸素性または無酸素性エネルギー供給能力を評価する指標として, これまでに様々なものが報告されている. その中で, Monod and Scherrer(1965)は, 局所筋の最大仕事量とその時の運動持続時間との間に直線関係が成立することを認め, その直線の傾きをCritical Power(以下「CP」とする)と称し, 理論上, 疲労困憊に至ることなく運動が継続できる最大の運動強度を表していると報告した. |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.08045 |