宮古医療圏地域医療支援病院における大腿骨近位部骨折手術例の検討

【はじめに】当院は宮古医療圏唯一の地域医療支援病院であり,大腿骨近位部骨折手術の大部分を行っている.離島という限られた医療資源を有効利用するために,当院では早期手術と自宅退院を心がけて取り組んできた.当院における大腿骨近位部骨折の治療成績を検討したので報告する.【対象と方法】対象は2021年1月から12月までに当院で手術を行った大腿骨近位部骨折155例である.年齢,男女比,骨折部位,治療法,手術待機日数および待機理由,入院期間と転帰を調査した.【結果】手術時年齢は48~103(平均83.2)歳,骨折型は頚部骨折が84例,転子部骨折が69例,転子下骨折が2例であった.手術待機日数は1~13(平均...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 72; no. 4; pp. 625 - 627
Main Authors 石川, 樹, 武市, 憲英, 池間, 正英, 伊志嶺, 博, 大槻, 健太, 仲宗根, 哲, 西田, 康太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2023
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Summary:【はじめに】当院は宮古医療圏唯一の地域医療支援病院であり,大腿骨近位部骨折手術の大部分を行っている.離島という限られた医療資源を有効利用するために,当院では早期手術と自宅退院を心がけて取り組んできた.当院における大腿骨近位部骨折の治療成績を検討したので報告する.【対象と方法】対象は2021年1月から12月までに当院で手術を行った大腿骨近位部骨折155例である.年齢,男女比,骨折部位,治療法,手術待機日数および待機理由,入院期間と転帰を調査した.【結果】手術時年齢は48~103(平均83.2)歳,骨折型は頚部骨折が84例,転子部骨折が69例,転子下骨折が2例であった.手術待機日数は1~13(平均1.97)日,待機理由は週末入院が最多であった.入院期間は7~88(平均28.6)日,術後転帰は自宅退院が77例(49.6%)であった.【結語】手術待機日数と入院期間は全国平均より短く,後方支援病床が少ないことを反映して自宅退院が多い傾向にあった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.72.625