光学式生体計測装置と前眼部OCTによるトーリック眼内レンズの乱視矯正効果の比較
【目的】前眼部OCTの角膜前後面実測値(Real)とIOLMaster®700のTotal Keratometry(以下TK)によるトーリック眼内レンズ(以下T-IOL)の乱視矯正効果の比較。【対象及び方法】対象はT-IOLを挿入した倒乱視30眼、直乱視19眼とした。T-IOLのモデル計算は、RealはHolladayⅠ式、TKはIOLMaster®700のBarrett TK toric式を用いた。RealとTKによる術前乱視量、術後乱視の予測誤差(挿入軸の差が5°以内)の、T-IOLのモデル選択の比較を行った。【結果】RealとTKの術前乱視量(平均±標準偏差)は、倒乱視が1.8±0.4D...
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Published in | 日本視能訓練士協会誌 Vol. 49; pp. 31 - 38 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本視能訓練士協会
2020
日本視能訓練士協会 |
Subjects | |
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ISSN | 0387-5172 1883-9215 |
DOI | 10.4263/jorthoptic.49F102 |
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Summary: | 【目的】前眼部OCTの角膜前後面実測値(Real)とIOLMaster®700のTotal Keratometry(以下TK)によるトーリック眼内レンズ(以下T-IOL)の乱視矯正効果の比較。【対象及び方法】対象はT-IOLを挿入した倒乱視30眼、直乱視19眼とした。T-IOLのモデル計算は、RealはHolladayⅠ式、TKはIOLMaster®700のBarrett TK toric式を用いた。RealとTKによる術前乱視量、術後乱視の予測誤差(挿入軸の差が5°以内)の、T-IOLのモデル選択の比較を行った。【結果】RealとTKの術前乱視量(平均±標準偏差)は、倒乱視が1.8±0.4D、2.1±0.4D(p < 0.0001)、直乱視が1.7±0.6D、2.1±0.9D(p = 0.0002)でTKが有意に大きかった。術後乱視の予測誤差は、倒乱視が0.4±0.3D、0.4±0.3D(p = 0.3632)、直乱視が0.3±0.2D、0.4±0.3D(p = 0.0570)で有意差はなかった。RealとTKによるT-IOL選択の比較は、倒乱視、直乱視でそれぞれ83%、75%が同じモデルが選択された。【結論】RealはHolladayⅠ式、TKはBarrett TK toric 式を用いることによって、挿入軸がほぼ同じ症例であった場合、予測誤差、モデル選択には影響しない。 |
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ISSN: | 0387-5172 1883-9215 |
DOI: | 10.4263/jorthoptic.49F102 |