当院での50歳以上に対する寛骨臼回転骨切りの手術成績

一般的に寛骨臼回転骨切り術(以下RAO)の手術成績は青・壮年期に比べ,中年期では成績が劣ると考えられている.当院では50歳以上でも関節温存を希望される場合,積極的にRAOを施行してきた.今回当院にてRAOを施行された50歳以上の症例について検討した.症例は1992年から2020年に当院でRAOを施行した50歳以上の症例77例82関節,手術時平均年齢54.5歳,経過観察期間は1~14年,平均5.0年であった.性別,JOAスコア,単純X線所見を比較した.病期の進行・THAへの移行をEndpointとした生存率を調査した.本研究では,病期進行しなかったのは91.5%,THAに移行しなかったのは97....

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 70; no. 4; pp. 691 - 693
Main Authors 山田, 祐莉子, 渡邉, 弘之, 相良, 孝昭, 岡田, 龍哉, 興梠, 航, 酒本, 高志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2021
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Summary:一般的に寛骨臼回転骨切り術(以下RAO)の手術成績は青・壮年期に比べ,中年期では成績が劣ると考えられている.当院では50歳以上でも関節温存を希望される場合,積極的にRAOを施行してきた.今回当院にてRAOを施行された50歳以上の症例について検討した.症例は1992年から2020年に当院でRAOを施行した50歳以上の症例77例82関節,手術時平均年齢54.5歳,経過観察期間は1~14年,平均5.0年であった.性別,JOAスコア,単純X線所見を比較した.病期の進行・THAへの移行をEndpointとした生存率を調査した.本研究では,病期進行しなかったのは91.5%,THAに移行しなかったのは97.6%と良好な成績がえられた.中年期以降にRAOを施行する際,術前評価で適応を厳しく選択したことが良好な結果につながったと考える.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.70.691