外側半月周縁縦断裂縫合例の検討

外側半月周縁縦断裂では半月変性が少ないものは縫合の適応となるが,時に術前診断が容易でないことがある.当院における外側半月縫合例を検討した.対象は当院で行った外側半月中後節部周縁縦断裂で縫合した8例で手術時年齢平均24.5歳(12-47),術後平均観察期間は5年7か月(9か月-11年2か月)であった.手術は鏡視下にoutside-in法を中心に,適宜inside-out法も追加し2-3針縫合した.術前MRI診断と術後の再断裂の有無を後ろ向きに調査した.術前MRI診断は明らかに転位のあったものが2膝,その他の6膝では外側半月周縁高輝度が1膝,外側半月実質部周縁に高輝度ラインがあったものが2膝,高輝...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 63; no. 4; pp. 856 - 861
Main Authors 古江, 幸博, 小杉, 健二, 永芳, 郁文, 本山, 達男, 尾川, 貴洋, 田村, 裕昭, 渡邊, 裕介, 川嶌, 眞之, 川嶌, 眞人, 佐々木, 聡明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2014
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.63.856

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Summary:外側半月周縁縦断裂では半月変性が少ないものは縫合の適応となるが,時に術前診断が容易でないことがある.当院における外側半月縫合例を検討した.対象は当院で行った外側半月中後節部周縁縦断裂で縫合した8例で手術時年齢平均24.5歳(12-47),術後平均観察期間は5年7か月(9か月-11年2か月)であった.手術は鏡視下にoutside-in法を中心に,適宜inside-out法も追加し2-3針縫合した.術前MRI診断と術後の再断裂の有無を後ろ向きに調査した.術前MRI診断は明らかに転位のあったものが2膝,その他の6膝では外側半月周縁高輝度が1膝,外側半月実質部周縁に高輝度ラインがあったものが2膝,高輝度水平ラインのあったものが1膝であった.転位のない例は1膝を除きMRI診断が容易ではなかった.術後再断裂は1膝に認め,半月切除を行った.縫合の適応となるような外側半月縦断裂では転位がない場合,MRIで診断が容易でないことが多かった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.63.856