Conjoined Lumbosacral Nerve Roots術中所見にて診断された3例

我々は,microendoscopic discectomy(MED)の際,術中に未診断の3例のconjoined nerve root症例を経験した.過去一年間で総78例の腰椎椎間板ヘルニア症例にMEDを施行した.術前の画像・神経学的診断にてconjoined nerve rootの診断がついた症例はなかった.3/78例(3.85%)に術中所見にてconjoined nerve rootを認めた.3例とも男性症例で,L5-S1高位の椎間板ヘルニアであった.全例,Neidre分類type 2AのS1 conjoined nerve rootであった.全例,術後の経過は良好であった.術者は,脊椎...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 60; no. 1; pp. 20 - 23
Main Authors 森下, 雄一郎, 大田, 秀樹, 内藤, 正俊, ファン, ジョージ, 松本, 佳之, 竹光, 義治, 酒井, 翼, 木田, 浩隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2011
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.60.20

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Summary:我々は,microendoscopic discectomy(MED)の際,術中に未診断の3例のconjoined nerve root症例を経験した.過去一年間で総78例の腰椎椎間板ヘルニア症例にMEDを施行した.術前の画像・神経学的診断にてconjoined nerve rootの診断がついた症例はなかった.3/78例(3.85%)に術中所見にてconjoined nerve rootを認めた.3例とも男性症例で,L5-S1高位の椎間板ヘルニアであった.全例,Neidre分類type 2AのS1 conjoined nerve rootであった.全例,術後の経過は良好であった.術者は,脊椎手術の際,常に神経根異常走行についての存在を考慮しながら治療に当たる必要がある.また,術中に神経根異常走行の存在を診断した際は,近位根分岐部までの除圧を十分に行い,空間的余裕を得た上で手術操作を継続すべきである.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.60.20