上腕骨骨幹部骨折に対する手術的治療の検討
「はじめに」上腕骨骨幹部骨折は, 保存的治療で骨癒合が比較的得られやすい骨折であるが, 骨折型や治療コンプライアンスの不足など様々な要因により遷延治癒や偽関節を生じることがある. 当科では, 早期のADL再獲得と社会復帰を目的として積極的に手術的治療を行っている. 今回, 過去8年間当科において治療を行った上腕骨骨幹部骨折24例について検討したので報告する. 対象 1997年1月から2004年12月まで当科で治療を行った上腕骨骨幹部骨折24例を対象とした. 男性11例, 女性13例であった. 受傷時年齢は, 7-72歳, 平均40.1歳, 受傷機転は交通事故10例, 転倒6例, 投球骨折2例,...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 55; no. 1; pp. 41 - 45 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2006
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.55.41 |
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Summary: | 「はじめに」上腕骨骨幹部骨折は, 保存的治療で骨癒合が比較的得られやすい骨折であるが, 骨折型や治療コンプライアンスの不足など様々な要因により遷延治癒や偽関節を生じることがある. 当科では, 早期のADL再獲得と社会復帰を目的として積極的に手術的治療を行っている. 今回, 過去8年間当科において治療を行った上腕骨骨幹部骨折24例について検討したので報告する. 対象 1997年1月から2004年12月まで当科で治療を行った上腕骨骨幹部骨折24例を対象とした. 男性11例, 女性13例であった. 受傷時年齢は, 7-72歳, 平均40.1歳, 受傷機転は交通事故10例, 転倒6例, 投球骨折2例, 腕相撲1例, 転落1例であった. 治療は, Ender釘(以下Ender群)7例, Antegrade Interlocking Nail(以下AIN群)3例, Retrograde Interlocking Nail(以下RIN群)6例, プレート固定4例, スクリュー固定2例, 経皮ピンニング1例を行った. 経皮ピンニングは7歳の女児例であった. 方法 術式別 骨折型別の骨癒合期間, 骨癒合時の内 外反変形, 屈曲変形, 肩関節挙上可動域, 肘関節屈曲 伸展可動域, 術後合併症を検討した. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.55.41 |