当院での非定型大腿骨骨折の治療経験

2011年5月から2014年2月の間に,非定型大腿骨骨折(atypical femoral fracture,AAF)の診断で手術治療を行った7症例について報告する.全例女性で,平均年齢77歳,受傷機転は身長程度の高さからの転倒6例,大腿部の軽い捻転での発症が1例であった.ビスフォスフォネート製剤の長期服用症例は4例,プロトンポンプインヒビター製剤の長期服用が3例であった.全症例に順行性髄内釘を行った.平均経過観察期間は10ヶ月で1年以上経過した症例では荷重歩行が可能な程度の仮骨形成,骨癒合を認めた.非定型大腿骨骨は,BP製剤およびPPI製剤の長期服用に関連して発生する可能性が報告されており注...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 64; no. 1; pp. 114 - 118
Main Authors 上原, 健志, 池間, 正英, 普天間, 朝拓
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2015
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.64.114

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Summary:2011年5月から2014年2月の間に,非定型大腿骨骨折(atypical femoral fracture,AAF)の診断で手術治療を行った7症例について報告する.全例女性で,平均年齢77歳,受傷機転は身長程度の高さからの転倒6例,大腿部の軽い捻転での発症が1例であった.ビスフォスフォネート製剤の長期服用症例は4例,プロトンポンプインヒビター製剤の長期服用が3例であった.全症例に順行性髄内釘を行った.平均経過観察期間は10ヶ月で1年以上経過した症例では荷重歩行が可能な程度の仮骨形成,骨癒合を認めた.非定型大腿骨骨は,BP製剤およびPPI製剤の長期服用に関連して発生する可能性が報告されており注意する必要がある.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.64.114