当院における舟状骨偽関節の治療成績

2010年から2019年までに当院で舟状骨偽関節に対して手術治療を行った13例(全例男性)について治療成績を検討した.手術時年齢は18~70(平均36)歳,骨折部位は体部11例,近位2例,Filan-Herbert分類はD1 1例,D2 10例,D3 2例,受傷から手術までの期間は受傷時期不明の2例を除き,2か月~2年8か月(平均8.3か月)であった.全例で遊離自家骨移植(腸骨11例,橈骨遠位1例,肘頭1例)を行い,headless compression screwで固定した.1例で骨癒合が得られず再度遊離骨移植術を行い,最終的に全例で骨癒合が得られた.今回の症例は殆どが体部骨折でD1,D2...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 70; no. 1; pp. 125 - 126
Main Authors 東郷, 泰久, 桑畑, 健太郎, 有島, 善也, 谷口, 昇, 小倉, 雅, 海江田, 光祥, 音羽, 学, 佐々木, 裕美, 三重, 岳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2021
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.70.125

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Summary:2010年から2019年までに当院で舟状骨偽関節に対して手術治療を行った13例(全例男性)について治療成績を検討した.手術時年齢は18~70(平均36)歳,骨折部位は体部11例,近位2例,Filan-Herbert分類はD1 1例,D2 10例,D3 2例,受傷から手術までの期間は受傷時期不明の2例を除き,2か月~2年8か月(平均8.3か月)であった.全例で遊離自家骨移植(腸骨11例,橈骨遠位1例,肘頭1例)を行い,headless compression screwで固定した.1例で骨癒合が得られず再度遊離骨移植術を行い,最終的に全例で骨癒合が得られた.今回の症例は殆どが体部骨折でD1,D2症例であったが,これらにおいては遊離自家骨移植にて諸家の報告する血管柄付き骨移植術の成績とも差のない成績が得られており,症例を吟味すれば遊離自家骨移植は今後も有力な選択肢となるものと考えた.一方骨癒合が得られにくいとされるD3,D4症例では,血管柄付骨移植術を考慮する必要があると思われた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.70.125