右大腿骨遠位に発生したLangerhans cell sarcomaの1例

右大腿骨遠位に発生した稀な疾患であるLangerhans cell sarcomaの1例を報告する.症例は49歳男性.右膝痛を主訴に近医を受診し,単純X線像で右大腿骨遠位に不整な骨透亮像と骨膜反応を認めたため,当科へ紹介された.MRIで大腿骨遠位部にT1強調像で低信号,T2強調像で低信号と高信号が混在する不均一な信号を示し,強い造影効果を認める腫瘍性病変を認めた.切開生検術を行い,大型類円形腫瘍細胞や多核異型細胞を認め,免疫染色ではCD1a・CD68・S-100が陽性でLangerhans cell sarcomaと診断された.術前化学療法を施行後,腫瘍広範切除術及び腫瘍用人工膝関節置換術(K...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 64; no. 3; pp. 574 - 577
Main Authors 大城, 裕理, 前原, 博樹, 當銘, 保則, 田中, 一広, 上原, 史成, 金谷, 文則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2015
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Summary:右大腿骨遠位に発生した稀な疾患であるLangerhans cell sarcomaの1例を報告する.症例は49歳男性.右膝痛を主訴に近医を受診し,単純X線像で右大腿骨遠位に不整な骨透亮像と骨膜反応を認めたため,当科へ紹介された.MRIで大腿骨遠位部にT1強調像で低信号,T2強調像で低信号と高信号が混在する不均一な信号を示し,強い造影効果を認める腫瘍性病変を認めた.切開生検術を行い,大型類円形腫瘍細胞や多核異型細胞を認め,免疫染色ではCD1a・CD68・S-100が陽性でLangerhans cell sarcomaと診断された.術前化学療法を施行後,腫瘍広範切除術及び腫瘍用人工膝関節置換術(KLS system®)を施行した.現在術後3年で独歩可能で,復職し再発・転移を認めず,ISOLS scoreは100%である.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.64.574