内側半月板断裂膝と健常膝の関節音の違いが電子聴診器で判るか
【目的】半月板断裂患者と健常者の関節音を比較検討すること.【対象と方法】対象は,術前にLittmann社製電子聴診器で膝関節の聴診記録を行い関節鏡で変形性関節症(以下OA)を伴わない単独内側半月板断裂と診断した12膝,OAを伴う内側半月板断裂と診断した36膝と関節鏡は行っていないが膝疾患既往や愁訴の無い若年健常者の26膝である.これらの関節音の振幅と周波数を比較検討した.【結果】振幅の検討では何れの群とも違いを認めなかったが,周波数の検討で健常者群に比して有意に内側半月板断裂群に高い周波数の音の発生が多いという結果を得た.【結論】関節鏡で確認された半月板断裂患者の関節音は,健常者と比較して高い...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 63; no. 2; pp. 267 - 270 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.03.2014
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.63.267 |
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Summary: | 【目的】半月板断裂患者と健常者の関節音を比較検討すること.【対象と方法】対象は,術前にLittmann社製電子聴診器で膝関節の聴診記録を行い関節鏡で変形性関節症(以下OA)を伴わない単独内側半月板断裂と診断した12膝,OAを伴う内側半月板断裂と診断した36膝と関節鏡は行っていないが膝疾患既往や愁訴の無い若年健常者の26膝である.これらの関節音の振幅と周波数を比較検討した.【結果】振幅の検討では何れの群とも違いを認めなかったが,周波数の検討で健常者群に比して有意に内側半月板断裂群に高い周波数の音の発生が多いという結果を得た.【結論】関節鏡で確認された半月板断裂患者の関節音は,健常者と比較して高い周波数の音が有意に多いことから,関節音の周波数の違いにより膝半月板断裂を簡便な電子聴診器で検出する可能性を今回の検討は示唆した. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.63.267 |