大腿骨転子部骨折術後カットアウト症例の検討
【目的】大腿骨転子部骨折術後のカットアウト症例について検討すること.【対象】2012年5月から2019年4月に当科で骨接合術を行った大腿骨転子部骨折1414例のうち,カットアウトにより当科を受診した12例について術前骨折型を分類し,整復位,固定性のいずれがカットアウトの要因であったか検討した.【結果】3DCT中野分類での骨折型では,TypeⅠ:2-partが2例,3-part Aが1例,3-part Dが2例,4-partが2例であり,TypeⅡが2例,頚基部骨折3例であった.カットアウトの原因としては,整復不良が8例,固定性に起因しているものが10例,原因不明が1例で,複数の因子が関与してい...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 69; no. 4; pp. 753 - 756 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.2020
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.69.753 |
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Summary: | 【目的】大腿骨転子部骨折術後のカットアウト症例について検討すること.【対象】2012年5月から2019年4月に当科で骨接合術を行った大腿骨転子部骨折1414例のうち,カットアウトにより当科を受診した12例について術前骨折型を分類し,整復位,固定性のいずれがカットアウトの要因であったか検討した.【結果】3DCT中野分類での骨折型では,TypeⅠ:2-partが2例,3-part Aが1例,3-part Dが2例,4-partが2例であり,TypeⅡが2例,頚基部骨折3例であった.カットアウトの原因としては,整復不良が8例,固定性に起因しているものが10例,原因不明が1例で,複数の因子が関与しているケースが多かった.【考察】整復位や機種選択により改善しうる場合もあったが,頚基部骨折でより厳密な整復が獲得できない場合はカットアウトリスクが高いことを念頭に置く必要がある. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.69.753 |