50歳以上の中高年者における膝前十字靭帯再建術の治療成績

【はじめに】膝前十字靭帯(以下ACL)再建術は若年者のみならず中高年者にも行われるようになり,その成績を検討した.【対象】ハムストリング腱を用いてACL再建術を施行した50歳以上の患者15例,男性5例,女性10例,年齢50~64歳(平均54歳),経過観察期間は平均3年5カ月(6カ月~9年6カ月).【結果及び考察】主な受傷原因は,バレーボール4例,転倒転落3例,ソフトボール2例であった.14例で半月板損傷の合併を認め,14例で部分切除術,1例で縫合術を行った.軟骨損傷は膝蓋大腿関節(73%),内側(80%),外側(75%)の順に多かった.術後1年でのIKDC knee score(n=10)は自...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 64; no. 2; pp. 245 - 248
Main Authors 根井, 吾郎, 米倉, 暁彦, 小関, 弘展, 千葉, 恒, 宮本, 力, 穂積, 晃, 木寺, 健一, 前田, 純一郎, 黒木, 綾子, 富田, 雅人, 白石, 和輝, 尾﨑, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2015
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Summary:【はじめに】膝前十字靭帯(以下ACL)再建術は若年者のみならず中高年者にも行われるようになり,その成績を検討した.【対象】ハムストリング腱を用いてACL再建術を施行した50歳以上の患者15例,男性5例,女性10例,年齢50~64歳(平均54歳),経過観察期間は平均3年5カ月(6カ月~9年6カ月).【結果及び考察】主な受傷原因は,バレーボール4例,転倒転落3例,ソフトボール2例であった.14例で半月板損傷の合併を認め,14例で部分切除術,1例で縫合術を行った.軟骨損傷は膝蓋大腿関節(73%),内側(80%),外側(75%)の順に多かった.術後1年でのIKDC knee score(n=10)は自覚症状で平均70.1(40.2~93.1)点であった.成績不良例はスポーツ復帰状況のスコアが低かった.KT2000徒手最大値の健患差は-4 mmから+1 mmで,70%の症例が-1 mmから+2 mmに属し,30%の症例は-1.5mm以下であった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.64.245