下位頸椎におけるダンベル型髄膜腫の1例

【目的】脊髄髄膜腫は中年女性の胸椎部に好発し硬膜内髄外腫瘍の形態を呈する腫瘍である.下位頸椎に発生しダンベル状を呈した稀な髄膜腫の1例を経験したので報告する.【症例】63歳女性.約3年前から右上肢の痺れを自覚し近医を受診し,MRIで腫瘍性病変を認めたために当科を紹介受診された.MRIにてC6/7-C7/T1レベルにT1で等信号,T2にて高信号,ガドリニウムにて均一に造影されるダンベル型を呈する腫瘍性病変を認め腫瘍切除を施行した.術後病理診断は髄膜腫であった.術後1年目に再発を認めたため腫瘍切除および硬膜再建を施行し再手術後1年経過しているが再発は認めていない.【考察】我々が渉猟し得た範囲では複...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 66; no. 4; pp. 764 - 767
Main Authors 前田, 和也, 藤本, 徹, 谷脇, 琢也, 岡田, 龍哉, 中村, 孝幸, 水田, 博志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2017
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Summary:【目的】脊髄髄膜腫は中年女性の胸椎部に好発し硬膜内髄外腫瘍の形態を呈する腫瘍である.下位頸椎に発生しダンベル状を呈した稀な髄膜腫の1例を経験したので報告する.【症例】63歳女性.約3年前から右上肢の痺れを自覚し近医を受診し,MRIで腫瘍性病変を認めたために当科を紹介受診された.MRIにてC6/7-C7/T1レベルにT1で等信号,T2にて高信号,ガドリニウムにて均一に造影されるダンベル型を呈する腫瘍性病変を認め腫瘍切除を施行した.術後病理診断は髄膜腫であった.術後1年目に再発を認めたため腫瘍切除および硬膜再建を施行し再手術後1年経過しているが再発は認めていない.【考察】我々が渉猟し得た範囲では複数の椎間孔にわたるダンベル型髄膜腫の症例は本症例を含め3例のみであり稀な症例であると考えた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.66.764