原発不明転移性骨腫瘍の原発巣診断について

【目的】初診時に原発不明の転移性骨腫瘍患者に対してどのように原発巣を診断すべきかを検討すること.【対象および方法】2014年1月~2018年5月までに紹介された初診時に原発不明であった転移性骨腫瘍患者20例を対象として原発巣の診断方法について検討した.【結果】20例のうち,初診時に既往歴と身体所見より原発巣が推定できたのが4例,腫瘍マーカーと胸部から骨盤までの単純CTで診断できたのは10例,生検が必要だったのは3例,最後まで特定できなかったのは3例であった.原発巣の内訳は肺7例,腎3例,肝2例,前立腺,乳腺,甲状腺,胃,悪性黒色腫が各々1例,原発不明が3例であった.腎癌は病巣の拍動を触れること...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 68; no. 3; pp. 431 - 434
Main Authors 松下, 優, 横山, 良平, 堀田, 忠裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2019
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.68.431

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Summary:【目的】初診時に原発不明の転移性骨腫瘍患者に対してどのように原発巣を診断すべきかを検討すること.【対象および方法】2014年1月~2018年5月までに紹介された初診時に原発不明であった転移性骨腫瘍患者20例を対象として原発巣の診断方法について検討した.【結果】20例のうち,初診時に既往歴と身体所見より原発巣が推定できたのが4例,腫瘍マーカーと胸部から骨盤までの単純CTで診断できたのは10例,生検が必要だったのは3例,最後まで特定できなかったのは3例であった.原発巣の内訳は肺7例,腎3例,肝2例,前立腺,乳腺,甲状腺,胃,悪性黒色腫が各々1例,原発不明が3例であった.腎癌は病巣の拍動を触れることで,肺癌はCTで検出できることで診断できる傾向が高かった.【結論】病歴,身体所見,腫瘍マーカー,単純CTは比較的簡便で初診時に施行できる有用な方法と考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.68.431