髄内釘固定を行った両側非定型大腿骨骨折の2例

非定型大腿骨骨折はBP(ビスホスホネート)製剤の長期内服や大腿骨の強い彎曲などが関連していると報告されている. いずれも詳細な因果関係が解明されていないが, 今回2例の両側非定型大腿骨骨折を経験したので報告する. BP製剤の内服歴がなくても大腿部痛がある場合には反対側の精査が重要であり, 治療方針としては, 大腿骨の形状に応じて変形矯正を行い, 髄内釘による内固定術が第一選択と考える. 「はじめに」 日本整形外科学会の非定型大腿骨骨折(以下AFF)の調査によると, 両側性のAFFは全体の12%と報告されており, 比較的まれではあるが, AFFを認めた場合には反対側の骨折に注意が必要で, その精...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 66; no. 4; pp. 688 - 693
Main Authors 三溝, 和貴, 中村, 郁也, 尾﨑, 誠, 田口, 憲士, 上木, 智博, 宮本, 俊之, 森, 圭介, 福島, 達也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2017
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.66.688

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Summary:非定型大腿骨骨折はBP(ビスホスホネート)製剤の長期内服や大腿骨の強い彎曲などが関連していると報告されている. いずれも詳細な因果関係が解明されていないが, 今回2例の両側非定型大腿骨骨折を経験したので報告する. BP製剤の内服歴がなくても大腿部痛がある場合には反対側の精査が重要であり, 治療方針としては, 大腿骨の形状に応じて変形矯正を行い, 髄内釘による内固定術が第一選択と考える. 「はじめに」 日本整形外科学会の非定型大腿骨骨折(以下AFF)の調査によると, 両側性のAFFは全体の12%と報告されており, 比較的まれではあるが, AFFを認めた場合には反対側の骨折に注意が必要で, その精査が重要である. 今回当院で治療した両側AFFの2例を経験したので報告する.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.66.688