40歳以下の頸部脊髄症の手術例の検討

「はじめに」高齢者の頚部脊髄症の報告は比較的多くみられるが, 青壮年期での報告は少ない1)2)3)4)5). 今回我々は, 40歳以下の頚部脊髄症の手術例の検討を行ったので報告する. 対象および方法 症例は, 1990年1月から2001年12月までに40歳以下の頚部脊髄症で手術を行った28(男性24, 女性4)例で, 平均年齢34(22-40)歳, 罹病期間は平均20(1-72)か月, 術後経過観察期間は平均44(2-139)か月であった. 疾患別では, 椎間板ヘルニア19例, 後縦靱帯骨化症3例, アテトーゼ型脳性麻痺3例, Klippel-Feil症候群1例, 発育性脊柱管狭窄が主な原因と...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 52; no. 1; pp. 60 - 63
Main Authors 佐藤, 公昭, 安藤, 則行, 仲摩, 憲次郎, 永田, 見生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2003
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Summary:「はじめに」高齢者の頚部脊髄症の報告は比較的多くみられるが, 青壮年期での報告は少ない1)2)3)4)5). 今回我々は, 40歳以下の頚部脊髄症の手術例の検討を行ったので報告する. 対象および方法 症例は, 1990年1月から2001年12月までに40歳以下の頚部脊髄症で手術を行った28(男性24, 女性4)例で, 平均年齢34(22-40)歳, 罹病期間は平均20(1-72)か月, 術後経過観察期間は平均44(2-139)か月であった. 疾患別では, 椎間板ヘルニア19例, 後縦靱帯骨化症3例, アテトーゼ型脳性麻痺3例, Klippel-Feil症候群1例, 発育性脊柱管狭窄が主な原因と考えられるもの2例であった. 手術は, 棘突起縦割式脊柱管拡大術を19例に, 前方固定術を9例に行った. 手術成績は, 術前と最終調査時の日本整形外科学会頚部脊髄症治療成績判定基準(以下JOA score)を用いて評価し, 改善率を平林法で算出した. 改善率が75%以上を優, 50%以上を良, 25%以上を可, 25%未満を不可とした. 今回, 年齢, 罹病期間, 脊柱管前後径, MRIでの髄内輝度変化の有無の各検討項目について, 術前後のJOA scoreと関連があるかどうかを検討した. 統計学的検討には分散分析, 回帰分析を用い, P<0.05で有意差ありとした.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.52.60