第23回IUHPE世界大会における非感染性疾患対策の研究動向Beating NCDs equitablyを中心として

目的:非感染性疾患(Non-communicable diseases,以下NCDs)は依然として世界の主要死因である.本報告はNCDs対策の現状を概観し,第23回ヘルスプロモーション・健康教育国際連合(IUHPE)世界大会におけるNCDsの予防と管理に関する研究動向を報告する.結果:2030年までにNCDsによる早世を3分の1に減少させる国際連合(UN)の持続可能な開発目標(Sustainable development goals, SDGs)の枠組みとともに世界保健機関(WHO)は国,地域,民間レベルでの取り組みを推進している.IUHPEは2018年にこれらの取り組みを加速するためにBe...

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Published in日本健康教育学会誌 Vol. 27; no. 4; pp. 387 - 391
Main Author 江川, 賢一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康教育学会 30.11.2019
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ISSN1340-2560
1884-5053
DOI10.11260/kenkokyoiku.27.387

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Summary:目的:非感染性疾患(Non-communicable diseases,以下NCDs)は依然として世界の主要死因である.本報告はNCDs対策の現状を概観し,第23回ヘルスプロモーション・健康教育国際連合(IUHPE)世界大会におけるNCDsの予防と管理に関する研究動向を報告する.結果:2030年までにNCDsによる早世を3分の1に減少させる国際連合(UN)の持続可能な開発目標(Sustainable development goals, SDGs)の枠組みとともに世界保健機関(WHO)は国,地域,民間レベルでの取り組みを推進している.IUHPEは2018年にこれらの取り組みを加速するためにBeating NCDs equitablyと題した声明を発表した.IUHPE世界大会はプラネタリーヘルス(planetary health)をテーマとした.この声明に続く研究や実践を促すためのシンポジウム,パラレルセッションおよびラウンドテーブルでは健康格差を解決し,公平性のある取り組みが強調された.結論:公平性のあるNCDs対策を進めるには,社会全体のシステムアプローチが重要である.SDGsの枠組みにおいては個人のヘルスリテラシー,地域のエンパワメントに加えてマルチセクターによるアドボカシー研究が必要である.
ISSN:1340-2560
1884-5053
DOI:10.11260/kenkokyoiku.27.387