両下肢筋力低下で発症した骨原発悪性リンパ腫の2例

骨原発悪性リンパ腫(以下PLB)は比較的稀な疾患である.今回我々は,両下肢筋力低下で発症したPLBの2例を経験したので報告する.【症例1】74歳女性.急速に進行する両下肢筋力低下にて受診.MRIにて第10・11胸椎に腫瘍性病変を認め,椎弓切除術を施行.病理診断はdiffuse large B-cell lymphoma,術後放射線療法・化学療法が行われた.術後3ケ月で歩行器歩行可能となり他院転院となった.【症例2】80歳女性.頸部~背部痛を自覚,その後急激に両下肢筋力低下を認め受診.MRIにて第3胸椎に腫瘍性病変を認め,緊急に椎弓切除術を施行.同様にlymphomaの診断にて放射線療法・化学療...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 63; no. 2; pp. 231 - 233
Main Authors 末次, 弘征, 合志, 光平, 牟田口, 滋, 山本, 俊策, 二之宮, 謙一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2014
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.63.231

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Summary:骨原発悪性リンパ腫(以下PLB)は比較的稀な疾患である.今回我々は,両下肢筋力低下で発症したPLBの2例を経験したので報告する.【症例1】74歳女性.急速に進行する両下肢筋力低下にて受診.MRIにて第10・11胸椎に腫瘍性病変を認め,椎弓切除術を施行.病理診断はdiffuse large B-cell lymphoma,術後放射線療法・化学療法が行われた.術後3ケ月で歩行器歩行可能となり他院転院となった.【症例2】80歳女性.頸部~背部痛を自覚,その後急激に両下肢筋力低下を認め受診.MRIにて第3胸椎に腫瘍性病変を認め,緊急に椎弓切除術を施行.同様にlymphomaの診断にて放射線療法・化学療法が行われ,術後3ケ月で独歩退院した.【考察】神経症状を呈した原発巣不明である脊椎腫瘍においては,悪性リンパ腫の可能性も念頭において,確定診断・治療のために早急に手術を考慮する必要がある.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.63.231