大腿骨インプラント下での骨折に対し,Locking Compression Plate-Distal Femurを用いて骨接合術を行った治療経験

概要:近年,高齢化社会が進み,人工股関節全置換術や人工骨頭置換術,髄内釘手術等の大腿骨近位部にインプラントを設置する手術が増加し,それとともにインプラント周囲に骨折を生じた報告が増加している.今回,インプラント周囲骨折の中で,大腿骨近位部にインプラントが設置された大腿骨遠位部骨折に焦点を当て,当科の治療成績について検討した.対象は2008年~2012までの9症例中,長期フォロー可能であった3症例で,全例女性,手術時年齢は平均78歳,受傷起点は全例転倒であった.手術は,Synthes社のLocking Compression Plate-Distal Femur+cable wiring sys...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 62; no. 3; pp. 569 - 574
Main Authors 倉員, 市郎, 有馬, 準一, 中野, 壯一郎, 高野, 祐護, 千住, 隆博, 野村, 裕, 栁澤, 義和, 田中, 孝幸, 浦島, 太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2013
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.62.569

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Summary:概要:近年,高齢化社会が進み,人工股関節全置換術や人工骨頭置換術,髄内釘手術等の大腿骨近位部にインプラントを設置する手術が増加し,それとともにインプラント周囲に骨折を生じた報告が増加している.今回,インプラント周囲骨折の中で,大腿骨近位部にインプラントが設置された大腿骨遠位部骨折に焦点を当て,当科の治療成績について検討した.対象は2008年~2012までの9症例中,長期フォロー可能であった3症例で,全例女性,手術時年齢は平均78歳,受傷起点は全例転倒であった.手術は,Synthes社のLocking Compression Plate-Distal Femur+cable wiring systemにて行った.術後,平均47日で部分荷重より開始し,平均66日で全荷重とした.3例共,骨癒合が得られ,再骨折やプレートの破損等の合併症はなく,有効な治療法の一つと考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.62.569