腰椎椎間板ヘルニアに対するコンドリアーゼ椎間板内注入療法の短期成績

【はじめに】腰椎椎間板ヘルニアに対する新しい低侵襲な治療としてコンドリアーゼ椎間板内注入療法がある.【対象と方法】コンドリアーゼ注入療法を行い1ヵ月以上経過観察できた20例(男性15例,女性5例)を対象とした.平均年齢は43.8歳(20-74歳),高位はL4/5が10例,L5/S1が10例であった.調査項目は注入前と注入後1ヵ月に,臨床評価として腰痛・下肢痛VAS,ODI,JOABPEQを,画像評価としてMRIでのヘルニアの大きさと椎間板高を調べた.【結果】腰痛VASは注入前平均4.2から注入後2.5と軽度改善し,下肢痛VASは平均7.1から平均2.9に有意に改善し,ODIも平均46.5%が平...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 69; no. 3; pp. 650 - 653
Main Authors 富永, 冬樹, 吉本, 隆昌, 碇, 博哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2020
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.69.650

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Summary:【はじめに】腰椎椎間板ヘルニアに対する新しい低侵襲な治療としてコンドリアーゼ椎間板内注入療法がある.【対象と方法】コンドリアーゼ注入療法を行い1ヵ月以上経過観察できた20例(男性15例,女性5例)を対象とした.平均年齢は43.8歳(20-74歳),高位はL4/5が10例,L5/S1が10例であった.調査項目は注入前と注入後1ヵ月に,臨床評価として腰痛・下肢痛VAS,ODI,JOABPEQを,画像評価としてMRIでのヘルニアの大きさと椎間板高を調べた.【結果】腰痛VASは注入前平均4.2から注入後2.5と軽度改善し,下肢痛VASは平均7.1から平均2.9に有意に改善し,ODIも平均46.5%が平均22.0%に有意に改善した.JOABPEQも5項目すべてで有意に改善した.ヘルニアの大きさは注入前平均55.9mm²が注入後平均41.9mm²に縮小し,椎間板高は平均10.4mmが平均9.7mmと著変なかった.【結語】コンドリアーゼ注入後,下肢痛VAS,ODIは有意に改善した.年齢が若い症例でより効果を認める印象であり,症例を選べば低侵襲で効果を期待できる治療法である.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.69.650