ペルテス病後に発生したFemoroacetabular impingementの一例
【目的】Femoroacetabular impingement(FAI)は股関節臼蓋前方と大腿頚部の病的な衝突現象であり,関節障害につながり得る関節動態である.高齢発症ペルテス病後に発生したFAIの一例を経験したので報告する.【症例】15歳男児.主訴:左股痛と可動域制限.現病歴:11歳時に左股関節痛が出現し,免荷などの治療を受けた.その後も違和感は続いており,15歳児より疼痛が増強,当科受診となった.約2cmの脚長差が存在し,左股は屈曲95度に制限,impingement test陽性であった.X線側面像ではhead-neck offsetが消失し,頚部前面の骨性隆起と臼蓋前縁とのimpin...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 62; no. 1; pp. 119 - 123 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.03.2013
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.62.119 |
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Summary: | 【目的】Femoroacetabular impingement(FAI)は股関節臼蓋前方と大腿頚部の病的な衝突現象であり,関節障害につながり得る関節動態である.高齢発症ペルテス病後に発生したFAIの一例を経験したので報告する.【症例】15歳男児.主訴:左股痛と可動域制限.現病歴:11歳時に左股関節痛が出現し,免荷などの治療を受けた.その後も違和感は続いており,15歳児より疼痛が増強,当科受診となった.約2cmの脚長差が存在し,左股は屈曲95度に制限,impingement test陽性であった.X線側面像ではhead-neck offsetが消失し,頚部前面の骨性隆起と臼蓋前縁とのimpingementが透視下で確認された.前側方進入で骨性隆起の切除と約30度の転子下屈曲骨切りを行い,疼痛の軽減と可動域の改善をみた. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.62.119 |