人工膝関節置換術後の膝蓋骨脱臼に対して,脛骨コンポーネント再置換術と 内側膝蓋大腿靭帯再建術を施行した1例

人工膝関節置換術後の膝蓋骨脱臼に対して,脛骨コンポーネント再置換術と自家半腱様筋腱を用いて内側膝蓋大腿靭帯再建術を施行した1例について報告する.【症例】平成24年に左人工膝関節置換術を施行.3年後より左膝の違和感が出現し,膝蓋骨脱臼を認めた.サポーターを使用し杖歩行可能であったが,易転倒性あり.下腿骨折を機に平成28年に当院受診となった.左膝は屈曲30°程度で膝蓋骨の外側脱臼を認め,脱臼時は疼痛のため歩行困難であった.膝完全伸展位にて整復は可能であった.単純X線にてコンポーネントの緩みはなく,CTにて脛骨コンポーネントの内旋設置を認めた.脛骨コンポーネントの再置換術と自家半腱様筋腱にて内側膝蓋...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 67; no. 1; pp. 46 - 49
Main Authors 富村, 奈津子, 前之園, 健太, 吉野, 伸司, 川畑, 英之, 徳久, 陽一郎, 川内, 義久, 小宮, 節郎, 長嶺, 智徳, 佐々木, 裕美, 前田, 昌隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2018
Subjects
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.67.46

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Summary:人工膝関節置換術後の膝蓋骨脱臼に対して,脛骨コンポーネント再置換術と自家半腱様筋腱を用いて内側膝蓋大腿靭帯再建術を施行した1例について報告する.【症例】平成24年に左人工膝関節置換術を施行.3年後より左膝の違和感が出現し,膝蓋骨脱臼を認めた.サポーターを使用し杖歩行可能であったが,易転倒性あり.下腿骨折を機に平成28年に当院受診となった.左膝は屈曲30°程度で膝蓋骨の外側脱臼を認め,脱臼時は疼痛のため歩行困難であった.膝完全伸展位にて整復は可能であった.単純X線にてコンポーネントの緩みはなく,CTにて脛骨コンポーネントの内旋設置を認めた.脛骨コンポーネントの再置換術と自家半腱様筋腱にて内側膝蓋大腿靭帯再建を行なった.術後4ヶ月経過し,膝蓋骨脱臼なく膝屈曲120度まで可能,T字杖を使用し安定した歩行が得られている.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.67.46