大骨頭人工股関節全置換術の使用経験・短期成績と32mm径群との比較

【はじめに・目的】大骨頭を用いた人工股関節全置換術(以下THA)の特徴として,術後脱臼頻度が低い,関節可動域の広さなど安定性の高さが挙げられている.当科における大骨頭使用経験,短期成績の報告に併せて32 mm径群と比較する.【対象】2009年10月から12月に施行したPrimary THA 11股に対しretrospectiveに調査した.女性10名,男性1名であり.平均年齢は71.6歳,平均BMI 23.1 kg/m2だった.【結果・考察】全例,MIS後外側アプローチにて行い,大骨頭を使用した.平均皮切長は106.5 mmだった.フォロー期間中(術後平均76.4日),脱臼例は0例だった.屈曲...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 60; no. 1; pp. 9 - 12
Main Authors 加茂, 健太, 甲斐, 睦章, 牧野, 晋也, 由浅, 充崇, 高妻, 雅和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2011
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.60.9

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Summary:【はじめに・目的】大骨頭を用いた人工股関節全置換術(以下THA)の特徴として,術後脱臼頻度が低い,関節可動域の広さなど安定性の高さが挙げられている.当科における大骨頭使用経験,短期成績の報告に併せて32 mm径群と比較する.【対象】2009年10月から12月に施行したPrimary THA 11股に対しretrospectiveに調査した.女性10名,男性1名であり.平均年齢は71.6歳,平均BMI 23.1 kg/m2だった.【結果・考察】全例,MIS後外側アプローチにて行い,大骨頭を使用した.平均皮切長は106.5 mmだった.フォロー期間中(術後平均76.4日),脱臼例は0例だった.屈曲角度は術前87.7度から術後104度と有意に改善を認めた(P=0.014).可動域制限の著明な症例では,32 mm径群と比し,術中整復困難であり,皮切延長や部分的な筋解離など追加処置を必要とした.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.60.9